夏野菜冬野菜の違いは何によるの?
     
   
東日本や西日本では、春にタネをまき苗を植えて、夏から秋まで育てる野菜を夏野菜といい、夏の終わりごろから秋にタネをまき苗を植えて、秋から冬・早春にかけて育てる野菜を冬野菜と呼んでいます。

 この違いの第一はそれぞれの野菜の生長に適した温度の違いによります。夏野菜は暖かい温度でよく育ち暑さに強いのですが、温度が低いと生長が衰え、霜が降りると枯れてしまいます。一方、冬野菜は涼しい温度でよく育ち、寒さに強いのですが、暑い夏には育ちません。

 と言ってもそれぞれの野菜の種類によって程度の差があります。もう少し詳しく分けてみましょう。


夏野菜のグループ分け
やや低い温度でよく育つもの クリカボチャ・ツルナシインゲン・ジャガイモ 寒さにも弱いが真夏の暑さにも弱く、栽培適期が狭い。高原や北海道では真夏によく育つ
やや高い温度でよく育つもの キュウリ・メロン・トマト・ピーマン・ツルインゲン・オクラ・エダマメ・トウモロコシ・フダンソウなど 最高気温30〜32℃くらいまででよく育つ。それ以上の高温では育ちが悪くなる
高い温度でよく育つもの スイカ・ナス・サツマイモ・クロマメ・サトイモ・ショウガ 真夏の高温でもよく育つが、15℃以下では育たない

 夏野菜の多くは熱帯・亜熱帯原産の種類ですが、それぞれの原産地の気候の違いに基づく生長適温の差があります。また、夏野菜の大半は果菜類です。

 次に冬野菜について見てみましょう。冬野菜の大部分は葉菜類と根菜類です。


冬野菜のグループ分け
寒さに強いもの ネギ・ホウレンソウ・コマツナ・ツケナ類 北日本でも冬越しできる
寒さにやや弱いもの エンドウ・ソラマメ・タマネギ・キャベツ・ブロッコリ・ハナヤサイ・レタス・結球ハクサイ・ダイコン・ニンジン・カブなど 北日本では冬作できず春夏作となる

 このほかに、夏野菜冬野菜か区別しにくいグループがあります。次の各種類はほとんどが宿根草(しゅっこんそう)で、暑い夏に茎や葉がよく繁茂し、冬に茎や葉は枯れるが、根株(ねかぶ)は寒さに強く、北海道でもよく越冬します。

夏野菜か冬野菜か区別しにくいグループ
アスパラガス・ニラ・フキ・ミツバ・ウド・ゴボウ・ナガイモ・ジネンジョ

長野県野辺山高原での夏の葉菜類栽培
 夏野菜冬野菜の違いは生長に適した温度の違いが第一で、このために、関東より西の平坦地と、北海道や標高の高い高原とでは分け方が変わってきます。また、ビニールハウスや温室を建てて室内の温度を高くすれば、真冬でも夏野菜を栽培できます。

 日持ちのよいクリカボチャなどは、季節が逆の南半球からの輸入もされています。今は、遠方からの輸送やハウス栽培のおかげで、
夏野菜冬野菜も一年中食べることができるようになりました。
北海道の夏作タマネギ
春ひぐま
 ついで、日の長さも栽培時期を決める第二の条件として関係しています。春から夏にかけて昼間の時間が長くなると、野菜の種類によっては、茎が伸びる"とう立ち"や生長をやめる休眠が起こって栽培を続けられなくなります。

 たとえばタマネギの品種の多くは日が長くなると結球が始まって、球が太ると休眠に入ってしまいます。北海道でタマネギが
夏野菜として栽培できるのは、休眠に入る原因となる日の長さの条件がとても長い品種だからです。

 ホウレンソウは春になって日が長くなると、まだ小さい株なのに茎が伸びる"とう立ち"が始まって、大きな葉ができなくなります。この現象を早期抽薹(そうきちゅうだい)といいますが、難しい用語なのでこのホームページでは"早すぎるとう立ち"と呼ぶことにしましょう。ただ、日の長さの条件は温度と深く関係しているので、品種を選べば、真夏でも標高の高い高原ではホウレンソウが作れます。

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