野菜ってなんだ?
チューさんは自分の著書の冒頭に次のように書きました。

野菜。この地味なる存在。特別な精進料理を除いては、料理のメーンディッシュになることもない。しかし、なくてはならぬ名脇役。なくてはならぬのは食卓の上だけではない。人間の生存になくてはならぬ食品だ。・・・」

チューさんにとって、野菜は健康を維持増進する食べ物、というだけのものではありません。仕事の相手であり人生の友です。 あなたにとって野菜は何でしょうか。
  これはなんだ?

これは聖護院(しょうごいん)ダイコンのたねが地上に芽を出して、双葉が開いたばかりの芽生えの根の横断面を顕微鏡で見たものです。チューさんがスケッチしました。この時の根の直径は2ミリ。それでもこんなにきれいに細胞が並んでいます。色は真っ白です。(画像をクリックしてください。大きくなります)

ところが、太いダイコンになるのは中心柱(ちゅうしんちゅう) という中央の小さな細胞の集まるところだけで、 断面の大部分を占める表皮と皮層は成長の途中ではがれ落ちてしまいます。中心柱の直径はわずか0.3ミリ以下。これが3ヶ月であの太いダイコンに育つのです。直径で約700倍。体積なら何万倍でしょうか。 野菜の成長力ってすごいですね。


  スイカは野菜か?  

くさのみ
 
このみ
 
スイカはお店では果物として並んでいます。けれども農産物の分類では野菜です。メロンもイチゴも同じです。昔の人は、食べられる果実を木の実(このみ)と草の実(くさのみ)に分けていました。字も左のように別にしていました。スイカやメロンもキュウリやナスと同じ草の実で、熟すると甘くなるかならないかが違うだけだと思います。

野菜は三つのグループに分けられています。スイカやナスのように実やタネを食べるものを
果菜類(かさいるい)、キャベツやアスパラガスのように葉や茎を食べるものを葉菜類(ようさいるい)、ダイコンやジャガイモのように根や地下茎を食べるものを根菜類(こんさいるい)といいます。果菜類、葉菜類、根菜類それぞれに属する野菜名は 野菜の種類はいくつ? のページでご覧ください。

  そんなら野菜ってなんだ?

昔と今とでは野菜という言葉の意味が変わってきました。大昔は野原に野生している草で食べられるものという意味でした。栽培しているものは別に蔬菜(そさい)と呼んでいました。現代になって、野生の草を食べることはほとんどなくなり、全部を野菜というようになりました。今の日本では、蔬菜という言葉は大学で使われるだけですが、中国では今でも、野菜と蔬菜を区別しているそうです。

では、今の日本で野菜であることの条件はなんでしょうか?チューさんは次のように習いました


  @樹木でなく草であること。
  A栽培していること。
  B主食ではなく副食や間食として食べるもの。
  Cあまり加工しないで食べるもの


園芸学会のリストを見ると、
日本の野菜は150種類あります。でも、ここにはアズキなどは入っていません。チューさんはさらに増やすべきだと思っています。

  緑黄色野菜ってなんだ?   

果菜類、葉菜類、根菜類というのは栽培する側の分け方です。食品としては緑黄色野菜淡色野菜いも類に分けられています。緑黄色野菜とは生体100グラム中ベータカロテン600マイクログラム以上含まれているもので、カボチャ・ニンジン・ホウレンソウなど50種類近くがこれに入ります。トマトとピーマンはこの値に達しませんが緑黄色野菜に入れられています。

緑黄色野菜は、ビタミンAミネラルなどの含量が高く、栄養価が高いと注目されました。しかしキュウリ・ナス・キャベツ・タマネギ・ダイコンなどの淡色野菜ビタミンCが豊富で、拷ゥ色野菜より多く食べる必要があるといわれています。いも類にはジャガイモ・サツマイモ・サトイモ・ナガイモなどがあり、カロリーが高く、ビタミンや食物繊維が多く含まれています。

緑黄色野菜淡色野菜いも類、それぞれに属する野菜名は
野菜の種類はいくつ ? のページでご覧ください。

 食物繊維ってなんだ?

食物繊維とは、人間の消化器官の中で消化されない食品中の成分のことです。その大部分は、植物の細胞の壁を作る成分のセルローズヘミセルローズリグニンなどの不溶性食物繊維と、果実類に含まれるペクチン海藻類に含まれるアルギン酸、コンニャクいもに含まれるグルコマンナンなどの水溶性食物繊維です。

食物繊維は腸の働きを助け、便通を整えるだけでなく、大腸がんや胆石症などの
消化器に起こる病気の予防に役立つほか、糖尿病・心臓病などの生活習慣病の発症を抑える働きもあるとされています。また不溶性食物繊維の多い食品は食べるときによくかまねばならず、これが健康に良いとも言われます。

昔は米や麦などの主食から食物繊維をかなり摂っていましたが、最近は穀類の精製が進みすぎて主食から摂る量が少なくなりました。それでその分まで野菜からとる必要があるのです。ですから野菜ジュースやトマトジュース・青汁を飲んでいるだけでは、ビタミン類などの成分は摂れても食物繊維が摂れないので、本当に野菜を食べたことにはなりません。

  では、野菜はどれだけ食べりゃいいんだ?

成人1日当たり必要な野菜摂取量は、
拷ゥ色野菜100グラム淡色野菜200グラムいも類100グラム、合計400グラムと聞いています。最近では拷ゥ色野菜と淡色野菜あわせて350グラム食べるべきだ、とか、総量500グラムが望ましい、ともいわれています。

ビタミンやミネラルの含量は、栽培方法や品種や調理の仕方によってもずいぶん変わります。上記の割合を目安にして、
いろいろな野菜を、バランス良く、毎日美味しく食べる、のが上手な野菜の食べ方だと思います。

  飢饉(ききん)てなんだ? 

 
今は飽食の時代。でもこれは最近数十年だけのことです。大昔ばかりでなく、近代まで日本人は食糧不足に苦しみ続けました。チューさんも敗戦の前後に、戦争による飢餓を経験しました。食べ物の欠乏、これが飢饉です。「飢」とは穀物の欠乏「饉」野菜の欠乏のことです。野菜は人類の生存になくてはならぬものなのです。


このページの野菜の写真の一部はタキイ種苗株式会社から提供を受けました。ご厚意あつく御礼申し上げます。


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